塚原 久美さん
中絶ケアカウンセラー
塚原久美(つかはら くみ)
翻訳・執筆業を経て、2009年に金沢大学大学院で博士号を取得。2020年に「RHRリテラシー研究所」を設立し、中絶をめぐる国際情勢や日本の遅れについて発信。著書に『中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ フェミニスト倫理の視点から』、訳書に『中絶がわかる本』『水子供養』など。
VM出版スクール 受講生インタビューvol.5
Q1.『VM出版スクール』で得たこと、おすすめポイントは?
VM出版スクールは、出版に全く関わったことのない人でも、手順を踏んでいけば本を出せる優れたシステムだと思います。また、出版の経験がある人でも、電子書籍という媒体を使いこなせるようになるための最小限の知識をコンパクトに得られる内容になっています。
言いたいこと、伝えたいことがあるけれど、なかなか文章にまとめられずにいる人には、頭の訓練にもなりますし、通常は出会えなかったような講師や同期の人々との交流も刺激になりました。
スクールで出す本の文字数が限定されていることは、かえってメリットで、不必要なことをだらだら書いてしまいがちなライターには、コンセプトに合わせて言いたいことをギュッと絞っていく良い訓練になるかもしれません。
AIを使った校正も初めての経験でしたが、自分の文章のクセに気づかされました。読みやすい本の文体を学ぶためにも役立ちました。
Q2.本を出したことで、ビジネスにどんな好影響がありましたか?
今のところ、この本を出したことでの直接的な影響はあまり感じていませんが、従来、私の本の読者層ではなかった人たちにも読んでもらえる本になったのではないかと感じています。また、VM出版スクールで、本を出すことをめぐる基本的な考え方や電子出版のノウハウを学び、Kindleで実際に電子書籍を一冊出版するのを経験できたこと自体が、今後、私にはとても便利なツールになるだろうとも強く感じています。
私は従来の出版社を通じた紙媒体での書籍出版をいくつも経験してきました。しかし、当然ながら、通常の本は一定数売れる見込みがないと企画は通りません。出版に至るまでの経費が莫大にかかるためです。特に、学術書の場合には、労力と印税が全く見合わず、何年もかけて作った本を出版するために、費用も持ち出しになるのが通常でした。さらに、紙の本は間違いがあっても修正するのが困難で、改版まで何年間も間違いがそのまま流布されてしまうという問題もありました。でも、Kindleの出版の場合には修正も最新情報への更新も簡単であり、編集者があいだに入ることもないので、自由度が非常に大きいというメリットがあります。表紙をデザイナーさんに自分で依頼してやり取りしたのも楽しい経験でした。
その分、自分の力量がそのまま本に反映されている恐ろしさもありますが、たとえ失敗してもロスを最小限に抑えられる媒体だとも思うので、これからもいろいろチャレンジしてみようと思っています。
塚原 久美さんの書籍はこちら!
『中絶のスティグマをへらす本 「産まない選択」にふみきれないあなたに』(2022年5月発売)
塚原 久美さんから読者へのメッセージあり。VM出版スクールの出版事例ページはこちら!
→ 『中絶のスティグマをへらす本 「産まない選択」にふみきれないあなたに』―出版事例