サン・ジョルディの日とは 

サン・ジョルディ[Sant Jordi] とは、ドラゴン退治の伝説があるキリスト教の聖人で、スペイン・カタルーニャ地方の守護聖人の名前です。4月23日はこの聖人が殉教した命日で、これを記念して聖名祝日となっています。 

サン・ジョルディのドラゴン退治伝説とは、ある国の王女がドラゴンのいけにえにされるところを、サン・ジョルディが現れてドラゴンを退治した話で、王女を救ったその時にドラゴンの血が地面に流れ、そこに美しい赤いバラが咲いたという言い伝えがあります。 

カタルーニャではこの祝日はお祭りとなり、男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈る習慣がありますが、男女問わず本を贈られることもあります。 

本を贈る風習は4月23日が、『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスの命日(1616年)で、さらにシェイクスピアの伝説上の誕生日(1564年)であり命日でもある(1616年)ことから、1923年にカタルーニャ地方の本屋が本を贈ろうというプロモーションを始めたことで広まりました。 

※出典:日本書店商業組合連合会事務局HPより (最終閲覧日2022年3月23日)

あなたは誰に本を贈りますか? 

日本でも、日本書店商業組合連合会と日本・カタルーニャ友好親善協会などが、1986年に4月23日を「サン・ジョルディの日」と定めて、この日はさまざまなイベントが行われ、本やバラを贈る習慣があります。 

恋人や親しい人、親子などで本や花を贈り合う習慣はとてもロマンチックだと思います。大切な人へ、日頃は伝えられない想いを「サン・ジョルディの日」にあやかって伝えてみるのはいかがでしょうか? 

恋人、家族、友人、お世話になっている周りの人へ、本やバラのプレゼントをしてみてください。もちろんバレンタインデーのように、本に心を託して愛の告白をするチャンスでもあります。 

今年の4月23日「サン・ジョルディの日」、あなたは誰に本を贈りますか? 

「世界図書・著作権デー」と「子ども読書の日 

スペインからの提案で、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) は、1995年11月に開催された総会において4月23日を「世界図書・著作権デー」(世界本の日)に制定し、1996年から実施されています。 

2001年12月に公布された子どもの読書活動の推進に関する法律でも4月23日は「子ども読書の日」に定められていて、4月23日~5月12日の約3週間は「こどもの読書週間」として子供たちが本に親しむイベントが各地で行われています。 

この間には5月5日の「こどもの日」もありますので、本をプレゼントしてご家庭で「読み聞かせ」などを楽しまれるのはいかがでしょうか? 

子供の頃の読書習慣はとても大切で、三つ子の魂百までと言われるように幼い頃の体験や記憶は潜在意識に浸透しやすいので、本で学んだことは大人になってもその人によい影響を与えてくれます。 

絵本などのストーリーはメタファー(隠喩)として何かに例えて道徳的なことを伝えることで暗示として心に深く刻まれます。 

潜在意識に刻まれた暗示はその人の信念や習慣となり、情操教育として将来の「人間力」「生きるちから」を育てる基になる「考える」「感じる」機会をサポートしてくれます。 

幼い頃の読書習慣をぜひ大切にしてください。 

本がもつ魔法の力 

本が与えてくれる学びは大人になっても得られます。 そして何歳になっても、本からさまざまな情報を受け取ることができます。不思議なことに、その情報には自分が悩んでいることの答えが隠されていることもあります。私もこれまで時々に本から励まされ、勇気をもらい、人生の羅針盤となることもありました。そのタイミングに出会う本は必然なのだと思います。 

ですから、たとえば「サン・ジョルディの日」に誰かから贈られる本も意味がある本かもしれません。誰かに贈る本も、その人が必要としている本かもしれません。誰かから贈られる機会がない時も、4月23日は「世界本の日」ですからぜひ本に親しんでください。きっと絶妙のタイミングで、あなたに魔法の力を与えてくれると思います。 

そして本は読むだけでなく、書いてみることも気づきがあります。「何を書けばいいの?」と思われるかもしれませんが、 自分の体験、経験、得意としていることにテーマは必ずあります。いつかは書いてみたいと感じている人や、過去に気になっていた人は特におすすめします。 

本を書くことは、自分と向き合うことができて、自分が何を望んでいてどう生きたいのか? 何者になりたいのかが明確になり、「漠然と歩んでいた人生」に灯がともります。その本を出版すれば、誰かのためになり羅針盤になるかもしれません。これも本がもつ魔法の力なのだと思います。 

4月23日「サン・ジョルディの日」をぜひ楽しんでください。 

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